日本全国のファブ施設を紹介する「fabなび」。今回は京都市の五条にあるMTRL KYOTO(マテリアル京都)。FabCafe Tokyoを運営するロフトワークが2015年12月にオープン。築約110年の建物をリノベーションし、京都らしさが随所に伺えるデザインが印象的だ。
MTRL KYOTOは、過去には印刷工場や新聞社、家具店などとして使われていた築約110年の3階建て一軒家を改装したコワーキングスペース。1、2階が一般利用可能で、3階は運営企業であるロフトワークの京都オフィスになっている。
コワーキングスペースの利用は、45分500円からのドロップイン(一時利用)のみで、固定会員制度は設けていない。
「料金体系もあって固定利用ではなく、不定期に利用される方が中心です。周辺で働く方だけでなく、京都・滋賀エリアの企業の方が新しいアイデアを出すためのミーティングスペースとして利用するケースもあります」(MTRL KYOTO担当の木下さん)
ファブスペースとしての利用はレーザーカッターが人気。まだ関西ではレーザーカッターが利用できる施設は数少ないため、モックアップ制作や部品の加工などビジネス目的で利用するユーザーから、日常の小物を作る個人ユーザーに至るまで幅広い層がMTRL KYOTOを訪れる。
また「マテリアル」とスペースの名前にもある通り、伝統工芸の素材から最新のセンサデバイスまで、さまざまな素材を用意している。素材に触れながらアイデアを創出させることが狙いで、実際に京都府北部にある与謝野町に古くから伝わる「丹後ちりめん」を若手クリエイターが活用するプロジェクトなど、スペースの外との取組も始まっている。
MTRL KYOTOは通常のコワーキングスペースとしての利用やファブ機材の利用だけでなく、イベント会場としても活用できる。
FabCafe Tokyoで行われているミートアップイベントの京都版「Fab Meetup Kyoto」や、京都に拠点を置く企業や伝統工芸をテーマにしたイベント、初心者向けのfab機材利用講座が定期的に開催されている。
今後はファブ機材の利用者の裾野を広げていくことを目標にしている。
「関西にいるものづくり系のクリエイターがMTRL KYOTOを一度は利用しているという状況を目指しています。そのためにトークイベントやミートアップだけでなく、機材利用を促すようなイベントも地道に続けていきます。また、京都市内のベンチャー企業との輪も広げていく取り組みも始めています。関西・京都のスタートアップ支援機関やクリエイターが集まるコミュニティとも連携して、さまざまな人が集う場にしていきたいですね」
概要
所在地 | 京都府京都市下京区本塩竈町554 |
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営業時間・
定休日 | 平日11:00~22:00、土曜11:00~19:00、日曜・祝日は休み |
URL | https://mtrl.net/kyoto |
料金 |
基本料金45分500円。以降1分毎に10円を加算。
1日使い放題1800円(3時間以上の利用で自動切り替え) 平日18:00以降は1ドリンク注文のみで利用可能 機材の利用はレーザーカッター、3Dプリンタ、CNCは2000円から。オンラインで予約可能 |
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