どんより曇った梅雨の夜、甘い水を求めて草から草へと飛び回る蛍たち。その幻想的な光景を楽しむのが「蛍狩り」です。「狩る」といってもホタルを捕まえることではありません。「狩る」という言葉には、動物を捕まえるという意味のほかに、「紅葉狩り」などと同じく季節の風物を楽しむ、鑑賞するという意味があります。
■蛍はなぜ光るの?
ホタルの成虫は、腹部後方に発光器があり、発光物質が光ることで光が発生します。
この光は、蛍のラブコール。オスは光を発しながら飛び回り、メスは草や木の葉の上で弱く光ります。お互いを見つけて両方が強く光れば婚約成立です。
実は、蛍の成虫期間は約1~2週間。この間、エサを食べずに夜露だけで過ごしてパートナーを探します。そして、繁殖が終わると死んでしまいます。
また、蛍でも発光しない種類もあります。
この光は、蛍のラブコール。オスは光を発しながら飛び回り、メスは草や木の葉の上で弱く光ります。お互いを見つけて両方が強く光れば婚約成立です。
実は、蛍の成虫期間は約1~2週間。この間、エサを食べずに夜露だけで過ごしてパートナーを探します。そして、繁殖が終わると死んでしまいます。
また、蛍でも発光しない種類もあります。
■日本の蛍
日本には40種類以上の蛍がいるといわれますが、代表的な蛍はこの3種類です。
・源氏蛍(ゲンジボタル)
・姫蛍(ヒメホタル)
5月下旬~7月下旬頃成虫になります。体長6~9mm。青森から九州に棲息。
桃色に一瞬光ります。
桃色に一瞬光ります。
・平家蛍(ヘイケボタル)
6月下旬~8月に成虫になります。体長7~10mm。北海道から九州にかけて棲息。
黄色に光ります。
黄色に光ります。
■「蛍狩り」を楽しむには
★ホタルが好むのはこんな場所
きれいで流れがゆるやかな川や水田などの水際の草むら。
水温は15~20度くらい。
エサになるカワニナがいるところ。
★ホタルが好むのはこんな天気
気温は20℃以上で生暖かく、曇って風のない夜。どんより曇った梅雨の夜は蛍狩りに最適です。雨が降っていたり、風邪が強い日や冷え込む日は、蛍はあまり飛びません。
★ホタルが飛び回る時間
日没1~2時間後がピーク。夜の7時半位から9時頃までがおすすめのタイミングです。
★「蛍狩り」のマナー
蛍はとてもデリケートないきものなので、脅かすと、次の年には来なくなってしまうかもしれません。「蛍狩り」のマナーを守って楽しみましょう。
① 蛍は捕らない、殺さない。
② ゴミは持ち帰る。川も汚さない。
③ 草むらには立ち入らない。
③ 偽物の光を点滅させない。カメラのフラッシュもダメ。
さらに、夜道が危ない場合もあるので注意しましょう。
小さい子どもがいる場合は、野生の蛍ではなく、設備の整った蛍園で鑑賞すると安心です。
■蛍の名所
環境の変化により一時激減した蛍ですが、蛍の飛ぶ清流を取り戻そうという動きが、各地で起こっています。行政などの保護により、再び蛍の姿が復活しつつあります。
「蛍狩り」の時期は地域によってさまざまですので、あらかじめ調べてから出かけてみてはいかがでしょう。
・宮城県登米市東和町 鱒渕川(ますぶちがわ)
数万匹の源氏蛍が国の天然記念物に指定されています。
・長野県辰野町 松尾峡(まつおきょう)
明治時代から蛍の名所として有名。町ぐるみで保護しています。
・東京都世田谷区 岡本民家園
農家の生活を再現した民家園の中に蛍園があります。
・滋賀県山東町 天野川
町内全域で見られる。発光の大きな源氏蛍で、国の天然記念物に指定されています。
・京都府京都市
「哲学の道」をはじめ、名所が点在しています。
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