2017年3月8日水曜日

仙厓和尚

今回は、日本画のイメージを180度変えてしまうかもしれない「めっちゃゆるい日本画」をご紹介します。
仙厓(せんがい)和尚という人が描いた、ゆるかわ作品の中から「これは特にゆるい!」というものを5つ選んでみました。

仙厓和尚って誰?

仙厓義梵(せんがいぎぼん)は、江戸時代の禅僧です。禅僧としての声望は高かったものの、本山妙心寺の誘いに応じず、生涯を地方の寺で過ごし民衆に教えを説きました。還暦を過ぎた頃から書画に本腰を入れはじめ、80歳を過ぎてもなお制作意欲は衰えることなく、現存する作品だけでも2000点を超えると言われています。
禅僧なので禅画が多いのですが、普通の人々の暮らしを描くことも多く、画風のゆるさ、ユーモアと親しみやすさが特徴です。

指月布袋画賛

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ああー。なにこのおしり。ぷりっぷりやないか
「を月様幾ツ、十三七ツ」。禅の教えを説いた「指月布袋」の図です。
この絵を収蔵している出光美術館のサイトには、「月は円満な悟りの境地を、指し示す指は経典を象徴しているが、月が指の遙か彼方、天空にあるように、「不立文字」を説く禅の悟りは経典学習などでは容易に到達できず、厳しい修行を通して獲得するものであることを説いている。」と書かれています。

凧揚げ図

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もう、どこから突っ込めばいいか・・・
とりあえず、凧低いわ!

一円相画賛(これ食うて茶のめ)

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お饅頭のことか!!
この絵を収蔵している出光美術館の解説を読んでみると、
「丸い円を描くことは円満な悟りの境地の表明であるとして、古来より禅僧の間で好んで描かれてきた。しかし、「これを茶菓子だと思って食べよ」という賛文からは、大切な円相図をいとも簡単に捨て去ってしまうおうとする仙がいの態度を読み取ることができる。」
だそうです。ふむふむ。禅の教えはわかりませんが、お饅頭食べたい。

花見

 20131023_04
上の方に、「楽しみは 花の下より鼻の下」と書かれています。
人物それぞれには、「ヲドル」「おやぢ寒がる」「たいこ」「ベッコウハク」「書きそこない」「小共(こども)」など説明が書かれています。
人物が描かれている部分を拡大してみましょう。
 20131023_05
いやいや、黒く塗りつぶして「書きそこない」て。
あと、右下の「小共(こども)」適当すぎるやろ。ヒヨコみたい。

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なぜそこを縛ったか。
日本の絵師は犬好きが多いようで、かわいい犬の絵と言えば、宗達、若冲、蕪村、応挙、芦雪など様々な名前があがります。
その中でも群を抜いてゆるいのが、仙厓和尚の犬。
禅の世界では「はたして犬に仏性はあるか」という公案があり、もしかするとそれを踏まえた作品かもしれませんが、この表情はきっと何か悟ってますよね。

まとめ

このゆるさ、くせになりそう・・・。
見ているだけで気が抜けるユーモアさ。
なのに、実は禅の教訓を説いているという奥深さ。
ちなみに、出光興産の創業者である出光佐三は、骨とう品収集が趣味だったそうで、特に仙厓和尚の作品を熱心に集めていました。そのため出光美術館には1000点以上の仙厓作品が収蔵されています。
もっといろんな作品が見たい方は、ぜひ東京の出光美術館で堪能してみてください!

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